好奇心旺盛なおじさん4人組「The Wave」に挑戦!

アリゾナ州の北、ユタ州と接するところに「バーミリオンクリフス国立モニュメント」があります。
レイクパウエルの西に位置しています。
そのバーミリオンクリフスと呼ばれるエリアの中に「ノース・コヨーテ・ビュート(The Wave)」
「サウス・コヨーテ・ビュート」「ティーピーズ」「バックスキン・ガルチ」「ホワイトポケット」の
5つの景色の異なる=地形の異なるエリアがあります。

今回は(当時)一日の入園者は20人限定の『ノース・コヨーテ・ビュート(The Wave)』の体験記です。

朝8時半、最寄りの町「Kanab」の抽選会場で、投票用紙に必要事項を記入。
現地の抽選会場で当たる人は10名。
会場内を見渡すとゆうに100人以上。という事は倍率は10倍以上の超難関。

案の定、1日目はかすりもせずに完敗
「しつこいおじさん4人組」は、せっかく来たんだからという事で翌日もう1回だけチャレンジすることにしました。

2日目、見事に当たり!
周りの人たちから善望のまなざしを感じ、得意満面のおじさん4人組は天にも昇る気分。
抽選担当のレンジャーさんから、持ち物や明日の天気など注意事項のレクチャーを受けました。
そうなんです、実際に入園できるのは抽選の翌日になるんです。

当日。
日の出前のまだ薄暗いうちに「Trailhead(登山口)」そばの駐車場に車を停めました。(駐車代は無料)
・入山許可書をリュックに結び付ける
・各自で用意したおにぎり
・水を2~3㍑(お茶、ジュース、スポーツドリンクなど)
・バナナ、リンゴやミックスナッツ、エナジーバーなどを適量
・タオル、トイレットペーパー、ジップロック、レジバッグ
・(充電済みの)デジカメにビデオカメラ、SDカードの予備
などなど、とにかく持ち物は多い。
逆に、免許証、クレジットカード、パスポート、財布などは全く用がないので、
車内の秘密の箇所に隠します。(万一の車上荒らしに備えます)

The Waveのトレイルヘッド

うっかりすると見逃してしまいそうなまるで獣道(けものみち)。
往復10マイルのスタートです。

こんな荒野を歩きます。

道標は1本だけ見つけました。

頼るのは抽選会場でもらった「絵MAP」のみ。

足元を見ると、砂地に足跡が一定の方向に向かって続いています。
この足跡はThe Waveに向かう完全な状況証拠。絵マップと足跡に頼ってひたすら歩きました。

6月末でも気温は(体感で)40℃以上、湿度はカラカラの超乾燥状態、日陰ナシ、自販機ナシ、スタバもなし。
・サングラス
・帽子
・肌を出さない服装。(長袖のTシャツ、長ズボンなど)
・日焼け止めクリーム。顔、首筋などにべた塗状態。

空気が乾燥しているので、汗はすぐに蒸発。
そのためかトイレ(大も小も)行きたくならない。
往復12時間のなかで、一度だけ岩陰を借りただけで済みました。
ただし、個人差がありますから・・・そのつもりで。

4~5時間歩いると、なんとなく前方の地形に・・・スジがついた渓谷の隙間が・・・もしかして「あれかっ」

ドーーーン

わかったこと。
・かなりの広角レンズが必要
・スニーカーより底の厚い登山靴の方が絶対に歩きやすい

2時間ほど現場に滞在し帰途に就く。
往路と景色が逆になるため、旅慣れたおじさん4人組も道に迷ってしまう。
暗くなる前ギリギリに駐車場に戻りましたが、日照時間の長い時期なので「よかった、よかった」
それにしても”さすがアメリカ最後の秘境、すごい景色”でした。

<ご注意下さい>

2022年3月から抽選方法が変わりました。
現地で直前に抽選会に参加を希望する場合、入園希望日の2日前に、
Kanab(カナブ)又はPage(ペイジ)に滞在し、携帯かタブレットからインターネット回線を使って
抽選に参加します。※抽選参加費用は9ドルです。
パソコンからは参加できません。

16名が選ばれます。
当選の連絡が来たら、翌日(入園の前日)の朝、入園許可証発行料の7ドルを支払い、
「安全に関する説明会」を受講します。

その翌日、やっと入園です。
ここまでで相当疲れますが、景色を見た瞬間に疲れは吹っ飛びます。
みなさーーーん、頑張って挑戦してください。